期間工でバネ指になったら労災保険は使える?症状や原因、労災の申請方法を解説

期間工でバネ指になったら労災保険は使える?症状や原因、労災の申請方法を解説


期間工の業務では手指を酷使することが多いため、「バネ指」になりやすいといわれています。期間工として働くことを検討している人の中には、「バネ指とはどのような病気なの?」「バネ指になってしまったら労災保険は適用される?」という疑問を持つ人も多いでしょう。
 
本記事では、バネ指の症状や原因、治療法、労災保険の申請手順などについて解説していきます。
 

バネ指とは?


 
バネ指とは、日常生活で手指をよく使う人に起こりやすい指の腱鞘炎のことです。バネ指になると痛みを生じ、指の関節がバネのように反り返り、ひどい場合は手を動かすことができなくなります。
 
ここでは、バネ指の症状や原因、治療法について解説します。
 

バネ指の症状

バネ指の初期症状では、軽い痛みや指の引っかかりなどの違和感があります。症状が進行するにつれて、指が動かしにくくなって指の付け根の痛みが強くなり、腫れや熱が生じます。
 
さらに進行すると、力を入れて伸ばそうとしたとき、カクンと跳ねるように伸びる「ばね現象」が起こり、指が曲がったまま伸ばすことができません。重症になると、指が曲がったまま動かすことができなくなり、隣の指まで動かしにくくなることもあります。
 
バネ指はどの指でも起こりますが、親指、中指、薬指で発症しやすい傾向があります。一般的に寝起きのときの痛みが最も強く、手を動かすことが辛く感じられますが、時間とともに指が動くようになってきます。
 

バネ指になる原因

バネ指は、手の筋肉と骨を結びつけている腱(けん)が通る腱鞘(けんしょう)で炎症が起き、腱や腱鞘が肥大化してうまく動かなくなることによって起こります。
 
バネ指の主な原因は手指の使い過ぎです。期間工ではボルトを締める作業など手指を酷使する業務が多く、バネ指は期間工の職業病ともいわれています。
 
特に入社して業務を始めたばかりの頃にバネ指が起こりやすく、慣れとともに改善する人もいます。
 

バネ指の治療法

バネ指の治療には、日頃のセルフケアが有効です。バネ指は、手指を酷使することによって起こるため、手を休める時間を意識的に作ったり、入浴時に手を温めてマッサージしたりすることで症状が改善する場合もあります。
 
期間工の職場では、パラフィンを溶かしたお湯(パラフィン浴)が用意されている工場も多く、業務の合間に手を浸けて温めることができます。
 
セルフケアを行っても改善しないときは、医師の診断によりステロイド注射をされることもあります。重症の場合は、腱鞘の切開手術になることもあるため、バネ指は放置せず早めに治療を受けましょう。
 

バネ指になったら労災認定される?


 
厚生労働省の「上肢障害の労災認定」の資料によると、バネ指(腱鞘炎)は「上肢障害」として取り扱われます。そのため、期間工として業務をする中でバネ指になってしまった場合、要件を満たしていれば労災認定されます。
 
バネ指が労災認定されるためには、以下3点の要件を満たすことが必要です。
 
1. 上肢等に負担のかかる作業を主とする業務に相当期間従事した後に発症したものであること
2. 発症前に過重な業務に就労したこと
3. 過重な業務への就労と発症までの経過が医学上妥当なものと認められること
 
1の「相当期間」とは「原則として6か月程度以上」と定められています。
2と3においては、業務の増加の実態や、業務においてバネ指になったことを証明する必要があります。
 
※参考:上肢障害の労災認定|厚生労働省
 

労災保険を申請する手順


 
期間工の業務でバネ指を発症し、病院で治療を受ける場合、労災保険の給付を受けるためには、以下の手順で労働基準監督署に申請する必要があります。
 
1. 労災指定医療機関などで受診
2. 会社から労災保険給付の請求書に証明を受ける
3. 労災保険給付の請求書に必要事項を記載して受診した医療機関に提出
 
労災保険を申請する場合、病院を受診する前に必ず会社に報告をしておきましょう。会社が状況を把握することで、適切な労災保険の給付が受けられます。
 
※参考:労災保険請求のためのガイドブック|厚生労働省
 

バネ指になったら仕事を続けられる?


 
バネ指は、期間工として働く人にとって職業病といわれるほどかかりやすい病気です。そのため、バネ指を発症したからといって、すぐに解雇や契約更新をしない事態にはならないでしょう。
 
もしバネ指を発症し、痛みなどで業務ができない状態になった場合は、回復するまで手に負担がかかりにくい業務や掃除などを任されます。バネ指が慢性化して長期間回復せず、通常の業務に戻ることが難しい場合には、契約が更新されないこともあります。
 
期間工として働く際に、入社時研修で会社からバネ指の予防法などについて説明されることもあります。期間工では手を酷使する作業が多いため、バネ指を予防するためにも日頃からケアをしておきましょう。
 

バネ指は労災保険を使えるが、発症する前に日頃からケアをしよう


 
手指を使った作業の多い期間工の仕事では、腱鞘炎の一種であるバネ指になりやすい傾向があります。バネ指を発症した場合、痛みや麻痺で業務に支障が出たり、後遺症が残ったりすることがあります。
 
バネ指は早めに対処すれば悪化して慢性化することは少ないため、日頃からケアを行っておきましょう。痛みが続く場合は、早期に受診することも大切です。
 
バネ指と診断された場合、要件を満たせば労災保険が適用されますが、会社側の手続きも必要となります。そのため、もしバネ指を発症した場合は、まずは会社に相談しましょう。

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